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わかっているつもり

「自分のことは自分が一番わかっています」というセリフ、ひと昔前より耳にしなくなったような気がします。あなたはどうですか？

これは正直に私自身にも言えますが、”自分のことが一番わからない”というのが本音ではないかと思います。「わかる」とは「分ける」ということ。その語源が示す通りなら、自分は何をしたいのか、また何がしたくないのか、わかる筈ですが、現実はそれすらわからない人がたくさんいます。

また、自分がどうしたいのかはわかって行動し、思い通りに願いが叶ったのに、実現したその時は嬉しくても、なぜか心の深い部分で満たされず、モヤモヤする人もいます。

なぜそんなことになるのでしょう？

そのすべてに深く関わるのが「思考」です。

「こうなりたい、こうしたい」と願うその価値基準や思考は、実は自分自身の深いところから出て来たものではないかも知れません。自分自身の思考というのは、過去のいろんな思いや経験、感情などが複雑に絡み合って出来ているということが多くの人とお話しをしてきて見えて来ます。

もっと言うと、自分がアタマを使って考えた訳ではなく、突然ふっと浮かんだアイディアなどを”直感”と信じて疑わない場合もありますが、それすら実は過去の体験や記憶から出て来たものというケースもたくさんあります。

つまりは、私たちの思考はほとんどが過去の経験や記憶から出来ていると言うこと。

そして、さらに衝撃的なこと、それは・・・

自分の思考というのが実は、世の中や自分以外の誰かの価値基準がいつの間にか刷り込まれ、自分のものと「思い込んでいる」ということが多々あります。

だから、自分の深いところにある本当の望みと、いつも表層にある思考とが噛み合わず、何かを生み出すことにはつながらず、たとえ何かを達成したとしても満足感が得られず、「何か違うかも・・・」という感覚に苛まれるのだと思います。

感情を分ける

人間と他の動物との最大の違いは、大脳の発達にあります。大きくなった脳は思考能力に優れ、生きている限りずっと何かを考え続けています。逆に、そのアタマの中のおしゃべりを止めることはとても難しいと言えます。

ならばせめて、まずはその鳴り止まないおしゃべりの声、つまり思考を整理し、まさしく「分ける」必要があります。それが「わかる」の第一歩であり、自分のことを深く理解することの始まりです。

そのために大いに役立つのは、「言葉」の存在。人間の思考は言葉で表現されます。つまり、言葉＝思考であるということ。ただ、自分で自分の言葉を紐解いていこうと試みても、ある一定のラインから先へはなかなか進まないもの。そこにはいろんな脳の機能が働き、自分が崩壊することを防ごうとするのです。

そこに必要なのが、自分以外の誰かと言葉を交わすことです。ただ、それは誰でもよい訳ではなく、仲のよい友達や家族がよい訳でもなく、むしろ感情が入らず目指すべきゴールへと伴走できる誰かが大きなチカラになります。

ここに大切なことが含まれています。
それは、”感情を分ける”ということ。

思考のほとんどが過去の経験や記憶である以上、そこには必ずその時々の感情も含まれています。その感情の扱い方が未来を大きく分けることにつながります。

多くのケースでは、その感情がカラダの不調などと密接に結びついています。だからこそ、まずは骨モビ・セラピーから！とご案内しています。まずはカラダをゆるめて、幾らかでもスペースが出来たところで、ココロの声に耳を傾ける。そうしたらきっと聴こえて来ます。あなたの奥深くから叫ぶ声が。そのステップをスムースに進めるためのお手伝いが、このカウンセリングプログラム”Listen”です。